[WORD POWER]
えいごのおへやでは、”WORD POWER” とよんでいる
単語シートを配布しています。
それぞれの子が、それぞれのペースで覚えてくる課題です。
クラスでは、文字を隠してテストをします。
「文字を隠す」ことは、意味をきちんと理解しているか、
絵から自分で言葉を引き出せるか、のチェックでもあるのですが、
子供たちからは、ブーブー文句を言われます。
「ひどい!」「ちょっと見せてよ!」「一文字だけ!」
でも見せません。
考える時間は3秒。というルールもあります。
考え込んだら、”Three, Two, One..” とカウントダウン。
言えなかったらまた次回です。
覚えた単語にはスタンプを押していきます。
全部覚えると、小さなPrizeとともに、
チャートにシールを貼っていくことができます。
このチャートにとても燃える子がいます。
教室にくると、まずチャートをチェックし、自分が抜かされていないかを確認します。
自分より進んでいる子を見つけると、「すげー!」とか「抜かされたー!」と
ひとしきり悶えてから、さらに燃えます。
これもひとつの学習動機ですね。
実は、幼稚園年長~中学生までに同じシートを配布しています。
最初は、小さい子には1枚の単語数が多いかな、と迷いました。
幼稚園の子は、まだ字が読めませんから、覚えるのが難しいかなと思ったのです。
ところが。
結果はまったく違いました。
いま一番進んでいる子には、No.20を配布しています。
なんと幼稚園年長さんのクラスが全員、ここに到達しているのです。
クラス単位でいうと、ぶっちぎりのトップです。
これにはいつもびっくりしてしまいます。
私のほうが、「みんなどうやって覚えてくるの??」と聞いてしまうほど。
お家の方が発音を調べてくださり、スマホや音声辞書などで聞いて覚えてくるのだそうです。
「すぐに覚えちゃうよ!」という5,6歳児です。
もちろん小さい子は忘れてしまうのも早いもの。
時には戻って繰り返しながら、取り組んでもらえると、どんどん定着します。
たったひとつ言えなくて、合格できなかった子は、涙を流しながら帰っていきます。
悔しい。
お友達はできたのに。
おうちで練習したのに。
あと1個だったのに。
たったひとつでも、おまけはしない約束です。
そういう子は、必ず、次の週にちゃんと覚えてきます。
「ゆかせんせい!早く、これやって!覚えてきたから!」とファイルを出してきます。
悔しかった1週間を乗り越えて、合格したときの子供の笑顔はピカピカです。
子どもはそうやって、自分を鍛え、学び、進んでいく方法を見つけていくんだな、
と、感じています。